9月から10月にかけて豊洲市場には北海道産の生筋子が入荷します。寿司屋や日本料理店では、この生筋子を使って自家製のいくら・筋子を作ります。料理店では、いくら醤油漬け・筋子醤油漬け・塩いくら・塩筋子など、料理人の好みの味付けで既製品にはないものを仕立てます。
この中で一番下処理が簡単な、醤油漬けいくらの製造をお勧めします。
1. ボールに50から60度の熱めの温塩水(水1リットルに塩おおさじ1)を用意し生筋子を入れて、筋子の膜から卵を優しくつまむようにしてばらします。
2. 全ての卵を取り外せたら、卵をざるにあげ温塩水をすてます。
3. 卵をボールにもどし水道水を加えて、そっとかき混ぜます。潰れた卵の膜や筋が浮いくるので取り除き、また卵をざるにあげます。(水道水につける作業は素早く行ってください)
4. ボールに塩水(水1リットルに塩おおさじ1)を作り、卵をいれて温度を下げます。温度が下がったらざるにあげ、塩水を切ります。
5. ざるのままラップをかけて1時間ほど冷蔵庫で、卵を寝かせさらに水を切ります。
6. 本みりんと日本酒を火にかけてアルコールをとばします。その後に醤油を足して、煮切り醤油の漬けたれを作ります。比率は好みで調節できます。
7. 水切りした卵を漬けたれに漬けて冷蔵庫で寝かします。人によって、濃いめのたれに短い時間漬けたり、一晩長めに冷蔵庫で漬けたりと方法が異なります。漬けたれの味や漬ける時間は、いくらの味をみながら調節します。
市販されている冷凍の醤油漬けいくらとは違い、鮮度抜群のなめらかないくらが製造できます。ぜひお試しください。