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移転中の築地と豊洲に行ってきた(前編)

2018年10月9日、現在移転中の築地市場と、新しい移転先の豊洲市場の様子を確認に行ってきました!

いよいよもって83年の歴史を閉じる築地市場。
その最後の姿を記録に収めるべく、現場に行ってきました。

 

人のなくなった道具屋・飲食店街

正門から入ってすぐの道具屋街、飲食店街も、いまやシャッター商店街のごとく寂しい様相を呈しています。

 

ほんの数日前までは多くの人が行列を作っていたのが嘘のようです。場内で働く人々に愛されていたセンリ軒や、観光客御用達の寿司大なども、ガランとした軒先を並べていました。

 

 

 

一部の店先には、大型の什器などがそのまま置き捨て置かれていました。これらは東京都が後でまとめて処理をするということで、置いていっているそうです。

 

築地でスタートした吉野家の一号店も閉店。
その歴史に幕を閉じました。

 

雑然と取り残されたような茶屋

普段は多くの荷物と人で賑わっていた茶屋(トラックへ荷物を積み込む場所)もガランとしています。
茶屋は当時電車での荷運びをしていたときの名残で、駅のホームのような姿がよくわかります。

 

すっかり片付いてしまった仲卸区域

続いて仲卸の区域にも足を伸ばしていきます。

 

 

かつて取材に行った大宗さんもすっかり片付いており、什器だけがそのまま置かれていました。

 

これは帳場と呼ばれる小屋です。
この狭い空間に経理のおばちゃん達が入り、相対取引での処理を行っていました。
時には2人〜3人も入るところもあったそうです。

 

テーブルなど大物以外、何もない仲卸の風景。
この味わい深い景色ももう見れなくなってしまいます。

 

何年も使い続けられた荷車達も、みなここで廃棄しているようです。

 

寂しげに佇むセリ台

マグロや海老のセリ場にも行ってきました。
空虚な空間だけが広がっています。

 

年月を感じるセリ台。
ここでは数日前まで、築地の漢達が熱い戦いを繰り広げていました。
この台も処分されてしまうのでしょうか。

 

ざっと見てきましたが、いかがでしたか?
当日は、まだ引越し作業が続いていましたが、既に多くの仲卸が移転を済ませていました。
もう二度とここで以前のような活気ある姿を見ることはないと思うと、少し寂しく感じます。

次回は引越し中の豊洲市場の様子を紹介します!

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編集者/クリエイティブディレクター。アナログゲームとブリの照り焼きを愛する元農家。お米は土鍋で炊く派です。