和食がユネスコの無形文化財に選ばれて早5年が経過しました。
世界的に和食がブームとなり、その地位を確立しつつあることは周知の事実になりつつあります。
日本の料理の代表格であるラーメン店や寿司店は世界の有名都市であればどこでも見つけることができる状況です。
中でも和食の代表格である寿司に関しては訪日客が最も楽しみにしている料理の1つであることは間違いありません。
私達日本人としても今後訪日客を寿司店に連れていく機会がやってくるかも知れません。
そんなときに知っておかなければならないのは、外国人客がどんなネタを好み、またどんなネタを苦手とするのかということ。
ただ闇雲にこれが日本人には人気だからという理由で薦めるのも1つの方法かもしれません。
しかしそれによって折角楽しみにしていた初めての寿司の体験が損なわれてしまうというのももったいないと思いませんか。
好き嫌いの傾向を抑えた上で紹介するのでは結果も違ってくるかもしれません。
この記事ではその好き嫌いの傾向を紹介していきます。
寿司ネタで1番人気は日本国内、海外問わず代表的なのがサーモンです。
欧米やアジアからの観光客もサーモンが寿司の代表と考えている方が多く、日本でも有名なカリフォルニアロールに関してもやはりサーモンが使われています。
経済的な理由としては、価格が比較的安く、品質管理も簡単、味もさほどばらつきがないといったところ。
これは世界的に共通しています。
味に関しても脂身が多く、はっきりとした味わいであることが人気の理由。
ただし日本通の訪日客にとっては定番過ぎることが理由で敬遠されることもあるので、その方がどの程度知識があり、どのような好みがあるのか知っておいたほうが無難でしょう。
これも定番と言って良いネタでしょう。マグロ、その中でもトロが人気です。
外国人にとっても「トロ」とか「ツナ」とかいった単語はなじみがあり、サーモン同様寿司の代表格として知られています。
一般に、アメリカやオーストラリアでもまぐろの捕獲はされますが、魚を食べる習慣がさほどなかったために、広まるまでは至りませんでした。
しかし、日本独自に発達したこの食文化が広まるにつれ、世界的にも認識されるようになりました。
人気の理由は鮮やかな赤の色味と、ふっくらとした食感です。
ただし日本人の味覚も同様ですが、お値段によりかなり味に差が出るトロであるため、さほど品質の高くないものでは訪日客の感動も薄れてしまうようです。
ある程度の出費を覚悟しなくていけないのがサーモンとの違いでしょうか。
欧米、アジアに限らず訪日客にとって最も抵抗の少ないネタがエビです。
エビに関しては、サーモンやトロと違い、ほとんどどの国でも食べる文化があります。
見た目にしても味にしてもある程度想像でき、心理的ハードルが低くなるため安定した人気のある、「すべらないネタ」であると言えるでしょう。
日本と海外との違いはやはり生で食べることです。
生で食べることにより新たな食感であったり味を発見する訪日客も多く、特に甘エビに関しては見た目も美しくコリコリしておいしいと評判です。
日本人も同様かもしれませんが、好き嫌いがきっぱり分かれるのがウニです。
理由としては、見た目の生々しさと独特な風味が挙げられます。
これは日本人である私達にも分かりやすい理由かと思います。
ある瞬間を境に好きになったという方もいるかもしれませんが、初めて目にする訪日客にはインパクト大に写るかもしれません。
まずはウニを知っているかの確認、自分で注文してみて食べられそうか分かってからオーダーしたほうがよいでしょう。
日本人も同様かもしれませんが、好き嫌いがきっぱり分かれるのがウニです。
理由としては、見た目の生々しさと独特な風味が挙げられます。
これは日本人である私達にも分かりやすい理由かと思います。
ある瞬間を境に好きになったという方もいるかもしれませんが、初めて目にする訪日客にはインパクト大に写るかもしれません。
まずはウニを知っているかの確認、自分で注文してみて食べられそうか分かってからオーダーしたほうがよいでしょう。
最も注意が必要なネタかもしれません。
日本人には馴染みの深いネタで人気も高いため、訪日客にも人気かと誤解しがちです。
ヨーロッパや中東の一部では文化的・宗教的にタコを食べることがNGである地域もあります。
理由はやはり見た目のグロテスクさから来るものです。
私達日本人はすでに馴染み深いのであまり気にすることはありませんが、国に限らずタコをオーダーするときには事前に確認するとよいでしょう。イカも同様です。
いかがでしたでしょうか。
日本と海外とで寿司に関する感じ方についても重なる部分、異なる部分とあることが分かります。
特に気をつけなければならないのは異なる部分です。場合によっては宗教的なタブーにも触れてしまうことになります。
訪日客のほとんどが寿司に興味を持っているでしょう。
お互い嫌な経験にならないよう、事前にコミュニケーションをとっておくと良いでしょう。