結婚式やひな祭りなどの特別な日にお吸い物などにする風習のあるハマグリ。ちょっとした特別な日に食べる上品で高級なイメージのある貝です。そんな初春が旬のハマグリと、春の食材の代表格である菜の花をガーリックバターで蒸してみました。蒸すだけなのでとても簡単。日本人が昔から食べてきているハマグリについて、そして今回のガーリックバター醤油蒸しのレシピをご紹介します。
今は高級食材として知られるハマグリですが、昔は多く生息し日本人によく食べられていた貝です。縄文時代からの出土事例もあり、「日本書紀」にも記述があるほどです。
ハマグリの貝はもともとの対としかぴったり合いません。他の貝とは合わせることができないため、「生涯ぴったり合う人と出会えるため」や「その縁が永遠のものになるように」という意味を込め、ひな祭りや結婚式などにハマグリのお吸い物が出されるようになりました。源氏物語に出てくる貴族たちも、「貝合わせ」という対のハマグリを合わせる神経衰弱のような遊びをしていたといわれています。
ハマグリには貝のうまみ成分であるコハク酸が豊富に含まれ、旨味に富んでいる貝です。お吸い物を始め、酒蒸しや焼き蛤、炊き込みご飯など、幅広い料理での利用が可能です。調理も簡単、磯の香りや旨味を感じられる食材ですので、旬の春には食卓に並べてみてはいかがでしょうか。
今回は特大ハマグリと春の旬の食材菜の花でガーリックバター蒸しを作ってみます。必要な材料はこちらの通りです。
ハマグリと菜の花をそろえたら、後はほとんど自宅にある調味料で調理可能です。にんにくのみじん切りはチューブのにんにくでも代用可能。刻みねぎはなくてもOKです。
今回使う食材はこちらの通り。ハマグリ、菜の花、にんにく、醤油とお酒です。
今回使用するハマグリはずっしりとした重みがあります。
まず、フライパンを熱し、ニンニクと酒、ハマグリを入れます。
ふたをして強火にし、数分待ちます。その後、ふつふつと沸いていてきたら醤油を入れて味をつけます。
ハマグリが開いてきたら完了です。
大きめのお皿に移します。調理時間は5~6分程。あっという間にできてとても簡単です。
醤油バターのコクとハマグリの上品な出汁がミックスされ、まろやかな味です。アサリのバター蒸しはアサリの味がとても強くなりますが、ハマグリはバターが入っていてもさっぱりといただけます。少し味を濃くしてパスタに絡めてもおいしいかもしれないと感じました。
ハマグリと菜の花のコンビは、お吸い物やクリーム煮にしてもおいしい食材です。日本人が昔から親しんできているハマグリ、調理も簡単ですのでぜひ試してみてください。