みなさんはよくカニを食べますか?
いまは何でもお取り寄せできるいい時代です。
その中でも人気の食材のひとつといえばカニでしょう。
そんなカニをいざ購入するとなると、
大体カチンコチンに冷凍されたカニを目にするのではないでしょうか。
そんな冷え切ったカニを目の前に、
どうやって調理すればいいのだろうかと疑問を抱く人はいるはずです。
そして、調理する前にとても重要になってくるのがどう解凍するかです。
この解凍を甘く見ていると高いお金を出して購入したカニも
台無しになりかねません。
今回は解凍のやり方で失敗しない、
おいしく冷凍カニを食べるための解凍方法をご紹介します。
冷凍されたカニのおいしさを奪う最大の敵は急激な温度変化です。
常温程度の温度での解凍も急激な温度変化のひとつです。
これで解凍してしまうと、旨味と食感が落ちてしまいます。
カニの旨味はカニの水分に詰まっています。
急激に解凍するとその旨味成分たっぷりの水分が、
ドリップしてしまうわけです 。
このことを踏まえて、やってはいけない解凍方法とは何なのでしょう。
常温で解凍する方法はよくありません。
常温だから徐々に解凍していくイメージがあります。
ですが常温でも温度差が激しいため、カニの品質は悪くなってしまいます。
おいしく食べたいのであればやめておきましょう。
冷凍食品ではおなじみの電子レンジ解凍。
しかし、冷凍カニにはやめておきましょう。
想像つくかもしれませんが、これも激しい温度変化です。
おいしさが全速力でドリップしてしまいます。
言わずもがなこの方法もおすすめしません。
急激な温度差で、旨味成分が逃げていってしまいます。
では、どうやって解凍したらおいしくカニを食べることができるのでしょうか 。
解凍方法として3種類をご紹介します。
それぞれに特徴やメリットがあるので、解凍の流れと一緒に見ていきましょう。
冷蔵庫の中でゆっくりと解凍していきます。
冷凍されたボイルカニに適した解凍方法です。
・乾燥防止のために新聞紙とキッチンペーパーで包む。
・冷蔵庫の水浸しを防ぐため、水切りバットなどの容器に乗せる。
・さらに容器ごとビニール袋で包むことで乾燥防止効果アップ 。
・冷蔵庫に入れ6~12時間かけて半解凍。 完全解凍の場合は倍の時間で解凍。
ちなみに、このときに流れ出る水分はグレースが溶けたものです 。
グレースとは冷凍カニの周りについている氷の膜のことです。
氷の膜によって冷凍時の乾燥を防ぐことができ、
カニのおいしさを守っているのです。
流水解凍は急いでいる時に活用できます。
この方法はなんといっても解凍時間が短いのがメリットです。
生で冷凍されたカニを解凍する際に適した方法です。
・冷凍カニをビニール袋に入れる。
・水を張った鍋などの容器にカニを入れた袋を浸ける。
・水道水を流し、30~40分程度かけて解凍。
・ときどき様子をみながら、袋にたまった水や氷を取り除く。
より鮮度を保って解凍したいのなら、この氷水を使った解凍法がおすすめ。
おおよそ3時間程で解凍できます。
・冷凍カニをビニール袋に入れる。
・水を張った鍋などの容器に氷を入れカニを浸ける。3時間程度かけて解凍。
・ときどき様子をみながら、袋にたまった水や氷を取り除く。
カニを解凍しておいしく食べたいなら、半解凍がおすすめです。
この状態がカニの旨味をいい具合に保ってくれます。
そのあと鍋にするなり、しゃぶしゃぶするなり調理しても
旨味を存分に味わえます。
基本的に半解凍状態にしておけば、
やっぱり完全解凍にしたいというときにも対応できます 。
そのため解凍しているときは途中で、解凍具合を見るとよいでしょう。
カニの解凍方法について
冷蔵庫解凍、流水解凍、氷水解凍の3パターンご紹介しました。
いずれにしても、カニのおいしさは解凍時の温度差によって変わってきます。
くれぐれも、レンジなどで急速解凍しないようにしてください。
カニの食べ方や急ぎなのか、味を優先するのかそれぞれ目的によって、
解凍方法を使い分けるとよいでしょう。
冷凍カニは1ヶ月くらいで食べきるのがベスト。
賞味期限が1年ぐらいのものが多いいですが、それは業務用冷蔵庫での話。
家庭の冷蔵庫ですと業務用に比べ温度が高いです。
その分、実際の賞味期限より早く品質が落ちてしまいます。
また、解凍後のカニは当日中に食べ切ってしまいましょう。
冷凍カニをおいしくいただく解凍方法を試して、
全国のカニを食べ比べしてみるのも楽しいかもしれません。