出汁としても薬味としても欠かせない和食の名わき役のかつお節。実は栄養面でも優れた食材なのです。
今回はかつお節の体にうれしい栄養と無駄にならない出汁を取った後の活用法をご紹介していきたいと思います。
かつお節の原料はその名前の通りカツオです。カツオをはじめとする青魚は様々な栄養が含まれていることでおなじみですが、かつお節ももちろん栄養価の高い食材です。
かつお節に含まれている栄養素の中でもっとも代表的なものはたんぱく質です。
カツオはたんぱく質を豊富に含んでおり、かつお節は加工される中で3~4倍にも凝縮されているといわれています。
青魚といえば血液サラサラ効果のあるEPAも豊富で動脈硬化を防ぐ効果が期待できます。
また、グルタミン酸とならぶうまみ成分のイノシン酸も豊富に含まれているのもお馴染みです。
イノシン酸の働きによりかつお節からとる出汁は塩分を控えめにしてもおいしく感じることができ、和食の繊細な味わいを引き出す要素となっています。
アミノ酸が多いのも特徴であり、体内で合成することができない必須アミノ酸がバランスよく含まれています。
中でもこどもの発育に欠かせないトリプトファンやヒスチジン、現代人が不足しがちなカルシウムも豊富に含まれていることから小さなお子さんのいる家庭では積極的に食事に加えると良いでしょう。
かつお節の栄養効果には魅力的なものがまだまだあります。
上でも紹介した通り、たんぱく質が豊富なかつお節は高たんぱく食材の代表格である鶏卵や大豆などに負けず劣らずのたんぱく質を含んでいます。
一方でかつお節を作る過程において脂肪分の少ないカツオがかつお節に向いているとされ、加工の過程で何段階も経て脂肪分をそぎ落とされるためカロリーは低く体作りに最適な食材といえます。
更に上述したアミノ酸の一種・ヒスチジンには満腹中枢を刺激して食欲を抑制する働き、中性脂肪の燃焼を助ける働きもあり、まさにダイエットに最適な食材といえるでしょう。
おひたしやお好み焼きなど直接振りかけてもおいしいかつお節ですが、出汁を取ることで様々な料理に活用することができます。
今回は香りが高くお吸い物やうどんつゆなどに活用される一番だしとうまみがあり煮物や鍋物などに使われる二番出しのおいしい取り方をご紹介していきたいと思います。
【材料】
水
1000㏄
かつお節
30グラム
【料理手順とポイント】
1.鍋に水を入れて沸騰させる。
2.沸騰したら火を止めてかつお節を入れる。この際に火をつけずかつお節が鍋の底に沈むまで1,2分待つ。
3.ざるに布などを敷いて静かにこす。
※かつお節をこす際にはえぐみが出てしまうため、かつお節を絞らないようにしましょう。
【材料】
水
500㏄
一番出汁のだしがら
30グラム分
追いがつお用のかつお節
5グラム
【料理手順とポイント】
1.鍋に水とだしがらを入れて沸騰させる。
2.沸騰したら弱火で3~5分ほど煮だす。
3.火を止めて追いがつお用のかつお節をいれ1,2分待つ。
4.ざるに布などを敷いてこす。
【材料】
だしがら
100グラム(水気を絞る前)
濃口醬油 大さじ4
みりん 大さじ2
酒
大さじ2
砂糖
大さじ1と2分の1
水
大さじ2
白ごま
大さじ1
【料理手順とポイント】
1.水気を絞っただしがらを絞って乾燥させる。
2.フライパンで乾煎りをし、水分をとばす。
3.粉々になったかつお節に濃口醬油、砂糖、酒、みりんを加えて混ぜ合わせ水を加える。
4.中火でいため乾燥してきたら焦げつかないように弱火で水分ととばす。