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魚の知恵袋「貝と食中毒」

hamaguri

【食中毒のほとんどの原因は「プランクトン」】

貝の特性上、食中毒は切り離すことができません。

その原因はさまざまで、「ウイルス」や「プランクトン」などがあります。

ほとんどの場合は「プランクトン」を食べる「二枚貝」によるもので、一枚貝
や巻貝などでは貝毒が蓄積されることはありません。

【主な貝毒の食中毒の症状】

1.麻痺性貝毒

麻痺性貝毒の原因になるのはプランクトンの中にある自然毒になります。
ホタテ・あさり・牡蠣などの二枚貝で起こり、食べてから30分位で口・下・
顔面にしびれを感じはじめます。
時間がたつにつれて、全身に広がり、重症になると呼吸困難や命にかかわるこ
ともあります。

2.下痢性貝毒

基本的に麻痺性貝毒の時に紹介した貝のほかにホッキ貝などによって起こる
ものですが、食べたあと数時間で下痢や吐き気、腹痛などが起こります。
こちらは麻痺性よりも症状がひどくはなりません。
原因はやはり有毒プランクトンになります。

3.光線過敏症

日光に当たると顔が赤くなったり、腫れたりと痛みを伴います。
これの原因はあわびのワタに含まれるクロロフィルが元で食べた次の日に位に
起こります。
季節性のもので2月~5月に起こるものです。

4.テトラミン中毒

ヒメエゾボラ・などのツブ貝といわれる巻貝で起こる中毒になります。
食べてから30分位すると酔ったような感覚になり、頭痛やめまいが起こります。
これはテトラミン(唾液腺)を取ってから食べると大丈夫です。

5.バイ中毒

バイ貝はツブ貝よりも多くの毒をもち、食べると視力低下、瞳孔が開くなどの
症状がでます。
悪い時には命にかかわる場合もあります。

(参照:http://www.oishi-kai.com)

【流通している貝は、基本的に安心!】

ここまで書くと、怖くなって貝を買う方が減ってしまうのが心配ですが、
ご安心下さい!

築地で流通しているものは、全てきちんと検査されており、貝毒が発生した
地方の貝は、規制がかかって流通されません。

ただし、ウロ(肝臓とすい臓)を取るなど、きちんとした知識をもって料理
して、予防をしっかりして下さい。

 

当店の貝いろいろ

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編集者/クリエイティブディレクター。アナログゲームとブリの照り焼きを愛する元農家。お米は土鍋で炊く派です。