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魚の知恵袋「うなぎの謎」

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うなぎの蒲焼きといえば、古くから日本人が食べてきた食品で、古典落語の
演目としても取り上げられています。

古今亭志ん朝の落語「鰻の幇間(たいこ)」では、旦那に取り込もうとした
太鼓持ちが鰻屋に連れてってもらう話です。

ところでこのうなぎですが長らく食べてきたにも関わらず、生態がよく
分かっていません。

養殖されているうなぎは、天然のうなぎの稚魚を捕獲して育てています。

1尾0.2gの稚魚を200-300gまで育てているのです。

数年前よりこの稚魚の価格が急激に上昇しています。Kg単価が200万円を超える
値段だそうです。

稚魚の価格高騰にあわせて、国内の研究所がうなぎの完全養殖に成功したとの
ニュースがありましたが、未だ実用的ではないようです。

そもそもうなぎが正確にどこで産まれるかも分かっておらず、なぜ川を遡上
するのかも謎だそうです。

どうやら太平洋のど真ん中で生まれているらしいのですが、0.2gの稚魚が
海流に流されるだけで日本の川を登ってくるのです。神秘的ですね。

マグロの養殖も現時点では天然の稚魚をとらえて育てています。

うなぎもマグロも日本人が大好きな海産物ですが、完全養殖で生産されるのは
いつになるんでしょうね。

当店のウナギ各種

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編集者/クリエイティブディレクター。アナログゲームとブリの照り焼きを愛する元農家。お米は土鍋で炊く派です。