■鯨をフル活用していた日本人
かつての日本人にとって、鯨は生活に密着した動物でした。
鯨脂は、灯油やローソクの原料に。
肉は、当然食用に。
骨は、工芸原料に。
ヒゲは、傘の骨、鞭、女性のコレセットやペチコートの細長い骨などの材料で
した。熱して形をかえ、冷やしてその形を整える事ができるヒゲは、今日のプ
ラスチックにあたるようなものだったそうです。
■商業捕鯨の中止
1982年にIWC(国際捕鯨委員会 ※)が商業捕鯨モラトリアム(商業捕鯨を
一時停止すること)を採択して以来、日本では商業捕鯨を中止。
(鯨捕獲量のデータを見ると、実際には1990年くらいまで、その指示に反して、
捕獲してたようです。)
1987年頃から、南極海や北西太平洋で鯨類捕獲調査を行いはじめました。
国内で流通する鯨肉の大半はこの捕獲調査の副産物です。
※IWC(国際捕鯨委員会):
「鯨類の適当な保存を図って捕鯨産業の秩序ある発展を可能にする」ことを目的
に、1948年に設立された国際機関。
2015年1月現在、88ヶ国が加盟。
■なぜ、反捕鯨団体が反対するのか?
反捕鯨団体が反対するには、主に次のような理由があるそうです。
(1) クジラが絶滅の危機に瀕するから
(2) クジラを食べなければならない理由がないから
(3) クジラの捕殺方法が残酷だから
かつては、捕獲するときに電気銛(もり)を使用していたそうですが、
人道的な配慮から、クジラの即死率を高め、致死時間を短くするために、
これをとりやめ改良されているそうです。
現在では、即死か致死時間は2分以下とか。
よくもまぁ、あんな大きい鯨を小さい人間が捕獲できるものですね。
■鯨はどのくらい捕獲されているのか?
グローバルノートによると、
2012年、世界の捕獲数は1754頭。
うち日本が777頭で1位。
ノルウェー、グリーンランド、ロシア、韓国とづづきます。
鯨類の資源量(頭数)は100万以上で、絶滅に瀕している鯨はいないそうです。
■鯨肉は食べても合法?
国際司法裁判所(ICJ)の判決で、
「鯨類捕獲調査の副産物である鯨肉の販売及びその収得金の活用を伴う調査は、
その点のみをもって違法とはならない」とされたそうです。
ですので、鯨類捕獲調査の副産物、アイスランドやノルウェーからの輸入鯨肉、
定置網などで混獲されたクジラ肉は、すべて合法的な食品です。
■鯨肉の特徴は?
ビタミンAが豊富で低カロリー、低コレステロールのヘルシー食品。
脂肪分のほとんどが良質な多価不飽和脂肪酸のため、成人病の予防にもよい食品。
さらに、クジラ特有のアミノ酸物質の「バレニン」が豊富に含まれています。
検証実験の結果、「バレニン」には抗疲労効果や疲労回復効果が確認されており、
最近ではこの「バレニン」を使用したサプリメントや栄養剤がいくつも開発されて
います。
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