秋が旬の魚の王様「サンマ」ですが、今年は記録的不漁で過去最低。
品薄感から相場は昨年の約1.5倍に高騰しています。
どうやら、その不漁の原因は今年限定のものではないようです。
その原因はいくつかあります。
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台湾が日本を抜いて世界一に!
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日本のサンマ漁獲量は年々減ってきて、2009年31万トンが2013年約15万トンと、
約半減。
一方、台湾は年々増加傾向にあり、2013年約18万トンと、ついに日本を抜いて、
世界一になりました。
中国、韓国も増加傾向にあります。
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公海で先に獲っちゃう外国勢
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サンマは太平洋全域に生息して、季節ごとに移動する「回遊魚」。
日本近海には、夏から秋にかけて太平洋沖からやってくるのですが、
外国勢(主に台湾、中国、韓国、ロシア)は、日本の200海里に入る前の公海で、
ガサッと獲ってしまいます。
しかもまだ小さいサンマも獲ってっちゃう。
日本近海までたどり着くサンマの量もサイズも小さくなるわけです。
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台湾の大型船、半年も海の上で獲り続ける!
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公海で獲るということは当然コストがかかるわけですが、
コスト削減のため、台湾のサンマ漁船は大型で1,000トン!値段は約14億円!
日本の一般的なサンマ漁船の50倍にも匹敵するそうです。
しかも一回出港したら半年間獲り続ける。
運搬船が、燃料補給、サンマの回収をします。
まるでマグロ漁みたい。
日本では政令などで、漁船のサイズに上限があるために、公海に出ることは
あまりありません。(約1,000トンしかとっていないそうです)
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サンマの資源量が半減。
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加熱するサンマ漁ですが、サンマの資源量が年々減少。
サンマの推計資源量は、2003年502万トンから2014年252万トンと半減。
日本では資源保護の観点から漁獲量に上限を設けています。
(2015年は26.4万トン)
ですが、公海でのルールはないので、今後グローバルにルールの整備を行って、
資源保護をすることが課題ですね。