こんにちは、市場で働くそういちろうです。今日はうにの種類や産地、旬について調べてみました。
お寿司屋さんでうにといえば、高級ネタのひとつです。うにの軍艦はその濃厚な甘みやこくを最大限に引き出して、口の中に旨味が広がります。
市場には世界各国からうにが集まります
市場には北海道や三陸からだけでなく、アメリカやカナダ、中国などの国からうにが入荷されます。
食べられるうにって何種類あるの?
市場に入荷されるうには、ほぼ2種類に限られます。
豊洲市場に入荷するうには、主に2種類に限られます。夏から秋にかけて少量赤うにが入荷する。
色がオレンジ色で明るい。甘みが強く濃厚。香りがあり食べたあと、口中にコクが残る。うにの粒はキタムラサキウニに比べて小さい。豊洲市場では「赤」と呼ばれている。
産地は北海道、ロシア(北方四島)が主である。三陸では水揚げされない。
色は黄から茶色。エゾバフンウニに比べて白いので「白」と呼ばれている。甘みはさっぱりとしていて口の中で溶ける。うに一粒が大きい。近年の寿司屋は、うにを軍艦ではなく握り(小さなシャリの上にうにが数枚)で出すのが流行り。握るためには粒1枚がしっかりと大きくなければならないので、大粒のキタムラサキウニの人気が高い。
三陸(宮城・岩手・青森)から北海道全域とエゾバフンウニに比べて広範囲で生息する。
エゾバフンウニのことを赤と呼ぶが、この赤ウニは別種のうに。九州など南方で水揚げされる。夏から秋にかけてごく少量のみ豊洲市場に塩水うにとして入荷する。
うにの産地はどこ?また旬はいつ?
北海道や北方四島産のうには、時期によって産地が移り変わります。主に8月中旬を過ぎると禁漁の地域が多くなり9月から10月初旬は良質のうにの入荷が少なくなります。
11月はロシアからの原料に頼り、11月後半から根室の落石など道東のうに漁が始まります。その後産地は道南に移っていき、4月ころからは三陸のキタムラサキウニがあがります。7月からは礼文島や利尻島からの入荷が増えます。この漁が9月ころまでとなります。
また、9月から10月には天然のうにが獲れないため、北海道の浜中から蓄養のうにが市場に入荷されています。
その他の地域からのうに
北海道や三陸、ロシア以外からは、ロサンゼルスなどのアメリカ西海岸、ボストンなどのアメリカ東海岸やカナダ、また中国からもうにが入荷されます。
アメリカ西海岸のうには、一粒が非常に大きいのが特徴です。味は淡白でうにの味はしますが濃厚ではありません。ボストンやカナダからのうには甘みがあり濃厚さもそこそこあります。
美味しいうにを見分けるのは実は大変に難しいのです。見た目もふっくらとしていて色が明るいにも関わらず、食べてみると意外と味が薄い場合があります。
毎日うにを扱っているプロもひと目で見分けるのが困難なのです。最終的にはうにの競りに備えて、うにの端っこを少し食べてみて味を確認します。
うにの色は意外と味に関係がなく、悪い色のうにであっても美味しいことがあります。ただしお寿司などはまず見た目も美味しさのうちに入りますので、実際は色が明るいうにが好まれています。
ここ数年、海外(シンガポールや香港などアジアやアメリカ)へのうにの輸出が活発に行われています。海外向けの曜日だけうにの競り値が高くなることがあります。今までうにの最高級品を購入していた銀座の寿司屋がついていけない程の高値になり、その高値のうにはアジア向けに輸出されています。