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魚の知恵袋「ホタテの現状」

知らない人はいないホタテ貝。

お刺身でもよし、焼いてもよし。非常に使い勝手のよい貝ですよね。

一般の方だけではなく、料理人にも重宝されています。

和食であれば、お刺身や寿司ネタ。洋食ならバターソテーが絶品です。

さて、このホタテここ数年、値段が急激に上昇しているんです。

むきほ(剥いてあるホタテの柱のこと)の500gパックは、3-4年前の2倍の値段になっております。

ホタテをメニューから外すことができない料理人の方が、頭を抱えております。

回転寿司のホタテの握り、小さくなっているのお気づきでしょうか?

では値段上昇の要因は何なのでしょうか?

実は日本人が大好きなホタテは、海外でも大人気なんです。

日本から海外に輸出される農林水産物で、なんと輸出額1番!がホタテです。

2015年のホタテ輸出額は、590億円。その内40%が中国へ、20%がアメリカ向けです。

(ただし中国へは殻付つきのホタテが輸出され、むき身にして冷凍されたものがアメリカに渡っている)

2011年は100億ほどでしたが、毎年増加の一途。わずか5年間で6倍となりました。

輸出量が急増したにも関わらず、2015、2016年のオホーツクでの養殖ホタテの生産量が激減しました。

2016年は過去20年で最低の生産量とのこと。

こうなると築地に入荷するホタテも数量が少なくなり、高値となります。

意外と知られていないホタテの現状です。

ホタテに関わらず、美味しい水産物は世界中で争奪戦となっています。

タラバガニやズワイガニも、需要増、生産量減により品薄相場高です。

5年後10年後、市場に並ぶお魚の種類はガラリと変わってしまうのでしょうか?

 

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編集者/クリエイティブディレクター。アナログゲームとブリの照り焼きを愛する元農家。お米は土鍋で炊く派です。