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魚の知恵袋「ふぐの雑学」

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河豚(ふぐ)の語源

河豚の語源はいろいろあります。

有力なのは中国。

揚子江など大河の河口にたくさん生息しております。

「豚」という言葉は、日本ではどちらかというとマイナスイメージですが、中国では褒め言葉として使われるそうです。

よって、河(かわ)で獲れる高級で美味しい食材という意味で「河豚」という漢字が当てられるようになったそうです。

その他の由来としては、

「ふぐは身の危険を感じると威嚇するため「ブーブー」と鳴き声をあげるから」

とか

「膨れた姿が豚に似ているから」

とかがあるそうです。

ちなみに、関西では別名「テッポウ」と呼ばれます。

これは「フグの毒によく当たる」という意味です。

ここから、フグの鍋料理が「てっちり」、フグの刺身が「てっさ」と呼ばれるようになったのですね。

フグの毒は青酸カリの1,000倍!

ふぐの毒は「テトロドトキシン」と言い、青酸カリの約1,000倍の威力を持つ猛毒で、その毒力は、約2mgでヒト1人を殺すことができます。

サリンの毒力に匹敵する猛毒です。

症状としては、約30分後に頭痛、吐き気、唇の周りのしびれ、その後、五感の麻痺、運動不能、血圧降下などが起こり、死に至ります。

水にも溶けず、200度以上でも分解しないので、どんな調理方法でも毒は消えません。

こんなことを聞くと怖くなってしまいますが、そのために資格や管理が厳重にされているので安心して下さい。

チャンピオンは「トラフグ」

ふぐは世界で約330種類生息しています。

日本で流通しているのは主に、トラフグ、カラスフグ、マフグ、サバフグなど。

その中でも「トラフグ」はNo.1ですね。

ふぐの横綱です。味は最高ですが、値段も最高!

卵巣は猛毒ですが、精巣は超美味です。

オスの方が高値で取引されます。

伊藤博文(初代内閣総理大臣)が愛した河豚

明治初期、「河豚禁止令」が出されていて、一部の特別な人のみが食べられる食材だったそうです。

中国でも禁止令がだされていた時代があり、やはりフグ毒が危険だったからでしょう。

そんな中、伊藤博文が「こんなに旨いのに禁止令を出すのはよくない」と提案し、まずは山口県から解禁されたそうです。

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編集者/クリエイティブディレクター。アナログゲームとブリの照り焼きを愛する元農家。お米は土鍋で炊く派です。