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築地に入荷するカニの種類

海の底にひそむ、硬い殻の赤いやつ。
そうです、カニです。

素朴な疑問ですが、カニってなんであんなに美味しいんでしょうね。美味しくなければ、人間に狙われることもないのにと思ってしまいます。今後数百年後、進化を遂げたカニは不味くって食べられなくなったりして。

さて冗談さはさておき、そのカニですが、皆さんはカニの種類ってどのくらいご存知でしょう?回転寿司や居酒屋さんでよくメニューにのっていますが、カニとしか書いていないこともしばしばあります。

それではカニの種類をご紹介します。

・タラバガニ

タラバガニ
英語でキングクラブというように、カニの王様といえばタラバガニです。体重が5-7Kgになることもあり、体長は1メートル、20-30年生きるといわれています。漁場は主にロシアやアメリカ(アラスカ)です。
主に脚を食べます。脚自体も非常に大きいため食べごたえがありますね。

・ズワイガニ

ズワイガニ
このカニは日本近海で獲れますね。地域によって松葉ガニとか越前ガニとか呼ばれています。
重さは500g-1Kgくらいです。このカニも主に脚を食べますね。
例年11月を過ぎると、メスのズワイガニ(セコガニ)が入荷します。内子(卵)をもった手のひらサイズの小さなカニです。(ズワイはオスが大きくなります。)

セコガニ(ズワイのメス)

セコガニ(ズワイのメス)

・毛ガニ

毛ガニ
漁場は主に北海道ですが、太平洋側では仙台、日本海側では鳥取まで南下
してくるそうです。大きい毛ガニは1Kgもあります。市場には400gサイズから入荷しています。毛ガニはとくにカニミソを楽しむカニです。

以上が築地に入荷する三大カニです。
花咲ガニやタカアシガニなども有名ですが、築地にあまり入荷しませんね。

花咲ガニ

花咲ガニ

 

【番外】三大カニに似ているカニたち。
・アブラガニ
タラバガニのそっくりさん。
タラバガニと偽って販売されたこともあるカニです。正式名称はアブラガニですが、「アブラタラバ」なんていって今だに売っていることもあるそうです。

・紅ズワイガニ

紅ズワイガニ

ズワイのそっくりさん。
近年、ズワイガニの不漁とともに紅ズワイガニの消費量が伸びています。このカニはズワイガニよりも小さいサイズです。
脚も細いので、身を食べるのに苦労します。ホテルなどで「カニ食べ放題!」で、紅ズワイガニが盛られていると、ちょっとガッカリします。

・クリガニ

クリガニ
毛ガニのそっくりさん。
漁獲量が少ないので、築地には入荷されません。味は毛ガニより落ちます。観光地などで毛ガニと称して売られていることもあるそうです。気をつけないといけませんね。
年を越すごとにタラバやズワイの不漁が伝えられています。タラバ商品では長く欠品するものも出てきました。
今年も供給量は潤沢とはいえないようです。いつの日かカニが食べられなくなってしまう日がくるかも知れません。

kani

 

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編集者/クリエイティブディレクター。アナログゲームとブリの照り焼きを愛する元農家。お米は土鍋で炊く派です。