カニの価格が高騰しています。
特にタラバガニが顕著で、例年の2倍ぐらいします。
その背景には、主に次のような理由があります。
———————————————————————-
【理由1】カニの国内漁獲量の減少
———————————————————————-
農林水産省のデータによると、国内のカニ漁獲量は、
1968年約11.7万トンをピークに、
その後は多少の上下はあるものの概ね減少傾向にあり、
2012年には3万トンを切って、ピーク時の1/4まで減少してしまいました。
ちなみに、都道府県別ランキングは、
第1位 さすがは「北海道」
第2位 松葉ガニ(ズワイガニ)で有名な「鳥取県」
第3位 同じ松葉ガニでも津居山ガニや柴山ガニとブランド化している「兵庫県」
です。
———————————————————————-
【理由2】ロシアとの「密漁・密輸出対策に対する協定」
———————————————————————-
日本のカニ市場は、輸入に大きく頼っています。
輸入カニの中では、ロシア産が63%と大きく、ついてカナダ産17%となってい
ます。(2012年度 農林水産省より)
しかし、「日本のロシアからの輸入データ」と「ロシアの日本への輸出データ」
には大きな乖離があります。
例えば、2012年の「日本のロシアからの輸入データ」は約6万トンに対して、
「ロシアの日本への輸出データ」は、数千トン!
つまり、ロシアの密漁・密輸出量が膨大なのがわかります。
そんな中、2014年12月にロシア・日本間で「密漁・密輸出対策に対する協定」
が発行されました。
それにより、ロシアからの輸入量が約1/10まで減少してしまいました。
———————————————————————-
【理由3】海外需要増
———————————————————————-
カニはもともと高級なものですが、中国をはじめ経済発展したアジア地域の
需要が増加しています。
日本食人気もそれを後押ししているのでしょう。
以上の3点が、価格高騰の主な理由です。
ただし、漁獲制限ルールを守ることにより漁獲量が増加している地域もあるので、
今後の安定供給にも期待がもてます。
当店のカニ各種