築地や豊洲といった市場で見かけるような新鮮な食材はやっぱり一味違いますよね。
そういったものは、実際に食べてみた人にしかわからない感動や喜びを与えてくれるものです。
さて、今回は市場に並ぶ海産物の一つとして、イカについてお話ししたいと思います。
イカは寿司のネタとしても人気の上位に挙がるなどポピュラーな海産物の一種です。そんなイカですが、水中の生物となると魚の仲間といえるかという疑問が挙げられます。
実は、いかは生物学的には全く違う分類の生物だといえます。
魚にはくて丈夫な骨があり、背骨の中を脊椎が通っています。
この点は我々人間と同じですね。
このことから、魚や人間などの哺乳類、さらに鳥類や爬虫類はセキツイ動物として分類されています。
しかし、イカはこの分類に当てはまる生物ではないのです。
イカは硬い骨を持っていいない動物なので無脊椎動物とされます。
さらにその中でも貝やカタツムリ、ナメクジなどと同じ軟体動物といわれています。ナメクジはともかく、貝などは堅い殻をもっています。
これと同じような組織はいかにもあるのでしょうか?
イカの外見には貝のように体を守るような組織は見当たりません。
じつは筋肉組織の内部にプラスチックのような硬さの軟甲という組織を持っています。
これは浮きとして機能し、海中での活動に一役買っています。
こういったことから買いの仲間として扱われているわけですね。
イカの体はいろんな生物と比較すると変な構造をしています。
ご存知の方も多いと思いますが、イカの頭は胴体と足の間に位置しています。
多くの動物は胴体から足(もしくはヒレ)が生えていますが、それは思うと何とも奇妙な構造です。
そんなイカは頭部から直接足が生えているため頭足類と呼ばれています。
これによく似た生物として認識されるであろうタコもこの頭足類です。
イカの色というと皆さん何色をイメージされますか?
多くの人は白だと思います。(少なくとも自分は白いものしか見たことがありもせん)スーパーで見かけるような以下の出し身は白いものがほとんどだと思います。
実は本当に新鮮な以下は色が透明になっています。
新鮮なイカの刺身は透けて見えるのです。
築地や豊洲などの市場では、スーパーではなかなかお目にかかれない透明なイカが見られるかもしれません。
また触感も大きく違います。白いイカは少々「粘り気」を感じるものですが、新鮮で透明なイカは「コリコリ」とした食感を楽しむことができます。
では、イカの鮮度を保つ工夫とは一体どんなものがあるのでしょうか?今回はその一部をご紹介いたします。
鮮度を保つために最もシンプルな方法は冷凍といってよいでしょう。
昔は冷凍ができなかったために生のままだと腐ってしまうばかり。
内陸で出回る海産物は干物といったものばかりでした。
ですが冷凍技術が発達したことにより格段に生の海産物を手に入れつことが容易になりました。やはりイカにもこのことは当てはまります。
では冷凍せずにそれなりに鮮度を保てる温度はどれ位なのでしょうか?
イカを保存する温度は種類にもよりますが、4℃が最適だといわれています。
それよりも高いと細胞組織の編成がはやくなってしまいます。また、低い0℃~4℃でも新鮮なイカのコリコリした食感が失われてしまうことが分かっています。なのでイカを冷凍する際には瞬間的に冷凍をする必要があるのです。
いかがだったでしょうか?
この記事を読んでいただいた方にイカの魅力が伝わったり、実際に築地や豊洲に言って新鮮なイカを食べたいな、と思っていただければ幸いです。